Letter

触媒:担持された孤立ロジウム触媒によるメタンからメタノールや酢酸への穏やかな酸化

Nature 551, 7682 doi: 10.1038/nature24640

メタンを液体メタノールなどの酸素化物へ触媒変換する効率的で直接的な方法には、大きな実用的価値があると思われる。しかし、そうした方法に関与する酸化剤や反応媒体は、高価だったり腐食性があったりするため、商業化には適さないことが多く、触媒反応における未解決の問題となっている。メタンは、穏やかな条件下で酸素分子を用いて気相中でメタノールに直接変換できるが、この過程は、化学量論的である(それゆえに水抽出段階を必要とする)か、遅過ぎるとともに低収率であるため実用的ではない。原理的には、酸化的な直接カルボニル化によってメタンを酢酸に変換できる可能性もあるが、現在、酢酸は商業的には、メタンの水蒸気改質、メタノール合成、その後の均一触媒によるメタノールのカルボニル化を通して得られており、メタンを直接カルボニル化して酢酸を作るための効率的な触媒は、まだ報告されていない。こうした触媒があれば、現在はガスフレアリングされたりストランデッド状態になったりしている油田の天然ガスを、経済的に小規模利用できるようになる可能性がある。本論文では、水溶液中に懸濁したゼオライト担体または酸化チタン担体に固定された単核ロジウム種が、酸素と一酸化炭素を用いて穏やかな条件下で、メタンからメタノールと酢酸への直接変換を触媒することを示す。この2種の生成物は独立した経路を通して生成され、これによって変換を調整できることが見いだされた。ゼオライト担持触媒と酸化チタン担持触媒のいずれかを使用して、150°Cで3時間のバッチ反応器試験を行ったところ、ゼオライト担持触媒では触媒1 g当たり約2万2000 μmolの酢酸が、酸化チタン担持触媒では触媒1 g当たり約230 μmolのメタノールが、60~100%の選択性で得られたのである。我々は、こうした非常に高い活性は、商業的応用にはまだ低過ぎるが、メタノールや酢酸などの有用な化学物質へメタンを直接変換する最適化された触媒や実用的過程の開発につながる可能性があると予想する。

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