Letter

天体物理学:地球での吸収を用いたIceCubeによる数テラ電子ボルトニュートリノの相互作用断面積の測定

Nature 551, 7682 doi: 10.1038/nature24459

ニュートリノは非常に弱くしか相互作用しないので、極めて貫通性が高い。しかし、ニュートリノと核子の理論的な相互作用断面積は、ニュートリノのエネルギーが高くなるにつれて増加し、40テラ電子ボルト(TeV)を超えるエネルギーのニュートリノは、地球を通過する際に吸収されると予想されている。実験的には、相互作用断面積は、加速器からのニュートリノビームで得られる比較的低いエネルギー(0.4 TeV未満)でしか決定されていない。今回我々は、ニュートリノによって生成された1万784個の高エネルギー上向きミューオンからなるサンプルを用いて、地球によるニュートリノ吸収を測定したことを報告する。長い経路を経て地球を通り抜ける高エネルギーニュートリノフラックスは、より短い軌跡をたどる参照サンプルと比較して減衰していた。我々は、ミューオンのエネルギーと天頂角についての二次元分布へのフィットを用いて、これまでの測定より1桁以上高い6.3~980 TeVというニュートリノエネルギーにおいて、ニュートリノと核子の相互作用断面積を決定した。測定された断面積は、標準模型の予測の約1.3倍であり、荷電カレント相互作用と中性カレント相互作用に関する予想と矛盾しない。よりコンパクトな空間次元やレプトクォークの生成を取り入れた模型などのいくつかの理論模型の予測とは異なり、ニュートリノエネルギーの増加に伴う断面積の大幅な増加は認められなかった。今回の断面積測定を用いて、レプトクォークなど標準模型を超える仮説粒子の存在に制限を課すことができる。

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