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生態学:保全支出から予測される全球的な生物多様性喪失の軽減

Nature 551, 7680 doi: 10.1038/nature24295

全球的な生物多様性の喪失を食い止めることは、「生物の多様性に関する条約」および国連の「持続可能な開発目標」の核心であるが、現在のところ、その成功は非常に限定的である。そうした目標の達成において、成功の極めて重要な決定要因となるのが、生物多様性の維持に充てられる資金である。しかし資金拠出の意思決定は、あらゆる保全投資に、予想される影響の大きな不確実性が存在することによって妨げられている。高い効果を得るためには、保全支出が生物多様性の喪失を定量的にどのように減速させるかを示す、証拠に基づいたモデルが必要である。今回我々はそのようなモデルを示し、「生物の多様性に関する条約」および「持続可能な開発目標」の署名国109か国において、1996~2008年の保全投資が1か国当たり中央値29%という生物多様性喪失の軽減にいかに結び付いたかについて、経験的に定量化した。また、保全投資の効果を、経済、農業および人口増加の影響(人間開発の圧力)と均衡させる二元モデルを用いて、署名国の生物多様性の変化を高い精度で予測できることも明らかにする。政策立案者は、このモデルを用いることによって、提案された任意の生物多様性予算が人間開発の圧力のさまざまなシナリオの下で達成すると見られる改善を予測し、それらの予測を選択したあらゆる政策目標と比較することができる。支出の影響は、人間開発の圧力が大きくなるにつれて減少することが明らかになり、これは資金額を経時的に増加させる必要がある可能性を示している。我々のモデルは、人間開発が進むにつれて必要となる保全融資における動的な変化を予測することにより、人間開発の「持続可能な開発目標」と生物多様性の維持とを均衡させるための柔軟なツールを提供する。

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