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材料科学:複雑流体のように流れる粉粒体

Nature 551, 7680 doi: 10.1038/nature24062

砂、粉末、泡状物質などの粉粒体は、日常生活の至る所で見られ、工業や地質工学に広く応用されている。こうした無秩序系は、乱されていないときは安定構造を形成するが、タッピングやせん断などの外的影響が存在すると「緩和」して事実上流体になる。粉粒系の緩和ダイナミクスは、熱的ガラス形成系に類似していると仮定されることが多い。しかし、これまで、三次元粉粒系の動的特性を粒子レベルで実験的に測定することは不可能だった。こうした実験データの不足に加え、粉粒の運動が摩擦を伴うという事実(熱的ガラス形成系の粒子運動は摩擦を伴わない)もあることから、粉粒体の緩和ダイナミクスは正確に記述されていなかった。今回我々は、X線トモグラフィーを用いて、振動せん断を受ける硬質楕円形粉粒体のマイクロスケールの緩和ダイナミクスを測定した。その結果、楕円形粒子の変位分布がガンベル則(小さい変位ではガウス分布に似ているが、大きい変位では裾の重い分布を示す)によってうまく記述され、形状パラメーターがせん断ひずみの振幅と時間に無関係であることが見いだされた。この普遍性にもかかわらず、個々の楕円形粒子の平均二乗変位は、時間の関数としてべき乗則に従い、その指数はひずみ振幅と時間に依存する。我々は、こうした結果は、摩擦効果と記憶効果(ある時点における楕円粒子の運動がその粒子の以前の運動に依存する)を伴うマイクロスケールの緩和機構に関係していることを示す。今回の観察結果は、粒子レベルでは、粉粒系の動的挙動は熱的ガラス形成系とは定性的に異なり、むしろ複雑流体に似ていることを実証している。我々は、粉粒体は駆動ひずみが弱くても緩和し得ると結論する。

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