Article

人工知能:人間の知識なしでの碁の習得

Nature 550, 7676 doi: 10.1038/nature24270

人工知能(AI)の積年の目標は、困難な領域で「白紙」の状態から学習し超人的な上達を示すアルゴリズムである。先ごろ、アルファ碁は碁の世界トップ棋士を破った最初のプログラムとなった。アルファ碁の木探索では、ディープニューラルネットワークを用いて石の配置を評価し、指し手を選択していた。こうしたニューラルネットワークは、人間の上級者の指し手による教師あり学習と、自分自身との対局による強化学習によって訓練されてきた。今回我々は、人間の過去の対局データや定石、ゲームのルール以外の領域の知識なしでの、強化学習のみに基づくアルゴリズムについて報告する。アルファ碁は、自身を教師とするようになった。つまりニューラルネットワークは、アルファ碁自身の指し手の選択を予測し、アルファ碁の対局の勝者も予測するよう訓練される。このニューラルネットワークは、木探索の強さを改善するため、次の対局では、指し手の選択の質がより高くなりより強くなった自分自身と対局することになる。今回の新しい「アルファ碁ゼロ」は、白紙状態から始めて、超人的な強さに達しており、以前に発表したトップ棋士を破ったアルファ碁に100戦100勝した。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度