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構造生物学:ナノディスク中にある哺乳類エンドリソソームTRPML1チャネルの構造
Nature 550, 7676 doi: 10.1038/nature24035
TRPML1(transient receptor potential mucolipin 1)は、エンドソームやリソソームの膜中に存在する陽イオンチャネルである。このチャネルは哺乳類細胞に広く発現していて、その機能喪失変異は、常染色体潜性(劣性)のリソソーム蓄積症であるムコリピドーシス IV型の直接の原因となる。今回我々は、ナノディスク中に取り込まれたマウスTRPML1チャネルの単粒子クライオ(極低温)電子顕微鏡構造を示す。TRPML1の構造と変異導入解析の結果とを組み合わせて、小孔から離れたチャネルN末端へホスファチジルイノシトール 3,5-ビスリン酸(PtdIns(3,5)P2)が結合し、セグメントS2とS3の間のヘリックス–ターン–ヘリックスからなる伸長した構造部分が、リガンドの結合と小孔開口とを連動させているらしいことが明らかになった。密に詰め込まれた構造の選択性フィルターには複数のイオン結合部位が含まれ、保存された酸性残基は内腔にCa2+阻止部位を形成していて、これによってチャネルのコンダクタンスが内腔pHとCa2+によって調節されるようになる。内腔のリンカードメインは、チャネル頂部の孔のある覆いのような構造を形成していて、複数のイオンが内腔から小孔に向かう通路を提供し、二価陽イオンに選好性を示す負の静電トラップを内腔入り口に作り出している。この構造からはまた、閉じたチャネル中にS4–S5リンカーが同じように配置された2つのコンホメーションが明らかになり、これはTRPMLチャネル中にS4–S5リンカーに仲介されるPtdInsP2ゲート開閉機構が存在することを示唆している。

