Letter

ナノスケール材料:二次元材料の交互積層によるウエハースケールのヘテロ構造体の形成

Nature 550, 7675 doi: 10.1038/nature23905

垂直方向の構成を原子スケールの精密さで設計した高性能半導体薄膜は、現代の集積回路や新材料発見の基礎となる。そうした薄膜を実現する方法の1つは、原子レベルの薄さの二次元構成要素を垂直方向に積み重ねてファンデルワールス相互作用で結合させる逐次的交互積層である。この方法によって、原子1個分の厚さのグラフェンや原子3個分の厚さの遷移金属ジカルコゲニドという二次元構成要素を用いて、これまで作製できなかった興味深い物理的特性を示すヘテロ構造体が実現されている。しかし、現時点では、こうした二次元構成要素の固有の特性を維持すると同時に清浄な層間界面を形成する大面積積層法が存在しないため、交互積層法は小面積の概念実証に限られている。今回我々は、高い空間的均一性と清浄界面を持つウエハースケールの半導体薄膜を作製したことを報告する。こうした半導体薄膜の垂直方向の構成と特性は、真空下での二次元構成要素の交互積層を用いて、原子スケールで設計されている。我々は、垂直方向の構成を1層ずつ設計した超格子薄膜、4桁にわたって抵抗を調節できるバッチ方式で作製したトンネルデバイスアレイ、バンド構造を調節したヘテロ構造トンネルダイオード、ミリメートルスケールの極薄膜や窓などの、大面積高品質ヘテロ構造の薄膜とデバイスを作製した。作製した積層薄膜は、剥離したり懸架したりでき、水やプラスチックの表面に適合するため、先進的な光学系や機械系との集積が可能になる。

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