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幹細胞:ゲノム編集で明らかになるヒト胚発生におけるOCT4の役割

Nature 550, 7674 doi: 10.1038/nature24033

ヒト胚で最初の細胞運命決定を調節する分子機構は、生物学や臨床における根本的重要性にもかかわらず、あまり解明が進んでいない。本研究では、CRISPR–Cas9によるゲノム編集を用い、ヒト胚発生における多能性転写因子OCT4の機能を調べた。我々は、ヒト胚性幹細胞に基づく誘導性の系とマウス接合子へのマイクロインジェクションを用いて、効率の良いOCT4標的ガイドRNAを突き止めた。これらの改良された手法を用い、二倍体ヒト接合子で、OCT4(POU5F1)をコードする遺伝子を効率的かつ特異的に標的とすると、胚盤胞の発生が損なわれることを見いだした。トランスクリプトーム解析によって、POU5F1ヌル細胞では、CDX2のような胚体外栄養外胚葉の遺伝子だけでなく、NANOGなどの多能性胚盤葉上層の調節因子の遺伝子の発現も低下することが分かった。対照的に、Pou5f1ヌルのマウス胚はオルソログ遺伝子の発現を維持し、胚盤胞の発生は確立されるが、維持はされなかった。我々は、ヒト発生という状況における遺伝子の機能を調べる上で、CRISPR–Cas9によるゲノム編集が強力な方法となると結論する。

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