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神経科学:恒常的シナプス可塑性を駆動するセマフォリン–プレキシン逆行性シグナル伝達
Nature 550, 7674 doi: 10.1038/nature24017
安定しているが柔軟な神経活動や動物行動は、恒常性シグナル伝達系によって保証されている。シナプス前の恒常的可塑性はニューロンの恒常性シグナル伝達の1つの保存された形であり、ショウジョウバエ(Drosophila)からヒトに至るさまざまな生物で観察されている。ニューロンの恒常性シグナル伝達の基礎となる分子機構を明らかにすることは、神経疾患の原因と進行の明確な結び付きを確立するために重要であろう。神経発達の過程で、セマフォリン–プレキシンシグナル伝達は軸索ガイダンスやニューロンの形態形成を指示している。しかし、セマフォリンとプレキシンは、成体脳でも発現している。今回我々は、ショウジョウバエの神経筋接合部で、セマフォリン2b(Sema2b)が、標的由来シグナルとしてシナプス前のプレキシンB(PlexB)受容体に作用し、シナプス前からの神経伝達物質放出の逆行性の恒常性制御を仲介していることを示す。また、Sema2b–PlexBシグナル伝達は、細胞質のタンパク質Micalとオキソレダクターゼに依存したシナプス前アクチンの制御を介して、シナプス前の恒常的可塑性を調節していることも示す。セマフォリン–プレキシンシグナル伝達は、発達中から成熟後の神経系全般において、シナプス伝達の安定のための必須な基盤の1つであると我々は考える。これらの知見は、神経機能や行動の変化または異常を特徴とするさまざまな神経・精神疾患の病因や治療において意味を持つかもしれない。

