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天文学:ヘリウム殻の爆発をきっかけとして生じる初期閃光を伴うハイブリッドなIa型超新星
Nature 550, 7674 doi: 10.1038/nature23908
Ia型超新星は、炭素と酸素のコアを持つ白色矮星の熱核爆発から生じる。こうした超新星は、光度曲線が一様であるため、強力な宇宙論的距離指標となるが、爆発のきっかけが何なのか、またどのような種類の伴星が関与しているのかについて長らく議論されている。例えば、最近発見された特異なそれほど明るくないIa型超新星からの初期の紫外線パルスが、赤色巨星あるいは主系列星の伴星と白色矮星の爆発からの放出物との相互作用の証拠であるとの主張がなされている。今回我々は、Ia型超新星の爆発後約半日で現れた、明るいが赤い可視光の閃光を観測したことについて報告する。この超新星は、異なるサブクラスの超新星の特徴が混成した特徴を示す。すなわち、光度曲線は通常の明るさの典型的な超新星であるが、それほど明るくない超新星のスペクトルに一般的に見られる強いチタンの吸収を伴っている。我々は、伴星と放出物の相互作用などのこれまで提案された機構では、この初期の閃光は生じないことを示す。むしろ我々のシミュレーションでは、チャンドラセカール質量に近い白色矮星か、小質量の白色矮星と合体するチャンドラセカール質量より小さい白色矮星での薄いヘリウム殻の爆発をきっかけとして超新星爆発が生じる可能性がある。今回の発見によって、これまで提案されていた爆発モデルの1つであるヘリウム点火説が自然界に実際に存在し、そうしたモデルがこれまで仮定されていたよりも広い質量範囲の白色矮星の爆発を説明する可能性があることが示される。

