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物性物理学:単一スピン磁力計による非共線的反強磁性秩序の実空間画像化

Nature 549, 7671 doi: 10.1038/nature23656

強磁性体は多くの用途に使用されているが、磁化が大きく、結果として磁気モーメントのスイッチングにエネルギーコストがかかることから、信頼性の高い低電力スピントロニクスデバイスへの適合性が疑問視されている。非共線的反強磁性系にはこの問題が無く、他の機能を持つことも多い。例えば、非共線的スピン秩序は空間反転対称性を破る可能性があり、そのために磁性を電場で制御できたり、効率の高いスピン–電荷相互変換を可能にする創発的スピン–軌道効果をもたらす可能性がある。こうした特性を次世代スピントロニクスに利用するには、現在強磁性体では当たり前になっているナノスケールでの制御能力と撮像能力が、反強磁性系についても開発されなければならない。今回我々は、ダイヤモンドの窒素空孔欠陥を利用した非侵襲的な走査型単一スピン磁力計を用いて、磁性薄膜における非共線的反強磁性体秩序の実空間可視化を室温で実証した。我々は、マルチフェロイック物質であるビスマスフェライト(BiFeO3)薄膜のスピンサイクロイドを画像化し、周期約70 nmという値を得た。この値は、巨視的な回折によって決定された値と一致している。加えて、我々は、BiFeO3に存在する磁気電気結合を活用して、サイクロイドの伝搬方向を電場によって操作した。今回の結果は、窒素空孔磁力計で複雑な反強磁性秩序をナノスケールで画像化できる可能性を明らかにした他、再構成可能なナノスケールのスピンテクスチャーの設計にBiFeO3をどのように用いることができるかを示している。

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