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分子生物学:ヘテロクロマチン依存性転写装置がpiRNAの発現を引き起こす
Nature 549, 7670 doi: 10.1038/nature23482
核内低分子RNA経路は、転位因子で転写を抑制するヘテロクロマチンを確立することによりゲノム完全性を保護している。これによって必然的に、トランスポゾンを豊富に含む、低分子RNA自身の供給源となる座位も標的となる。低分子RNA供給源座位は効率的に転写されるのに対し、トランスポゾンのプロモーターは強力に抑制されている仕組みは解明されていない。今回我々は、ショウジョウバエ(Drosophila)において、動物の生殖腺の低分子RNA供給源座位であるpiRNA(PIWI-interacting RNA)クラスターの転写が、抑制性ヘテロクロマチン内でのRNAポリメラーゼII転写開始前複合体の形成を介して強制的に起こることを示す。これは基本転写因子IIA(TFIIA)のサブユニットのパラログであるMoonshinerを介して達成される。Moonshinerは、ヘテロクロマチンタンパク質1のバリアントであるRhinoを介してpiRNAクラスターに誘導される。Moonshinerは、動物のTFIIDコアバリアントであるTATAボックス結合タンパク質(TBP)関連因子2(TRF2)を誘導することにより、piRNAクラスター内で転写開始を引き起こす。従って、ヘテロクロマチン内の低分子RNA 供給源座位の転写は、塩基配列モチーフではなくヒストン標識を介してコア転写装置がDNAへ直接誘導されることに依存している。我々が示したこの概念は進化で繰り返し見られている現象である。

