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幹細胞:異常増殖の修正により組織の恒常性が維持される
Nature 548, 7667 doi: 10.1038/nature23304
健康な組織の細胞では、驚くほどの頻度で変異が生じている。これらの変異の多くが、分化異常や過剰増殖などの異常な細胞挙動に関連するが、巨視的に検出できる表現型は生じない。このような変異細胞が存在するにもかかわらず、その組織が表現型上は正常に維持される仕組みは、これまでのところ解明されていない。今回我々は、生体内画像化法を用いて、さまざまな数の活性型Wnt/βカテニン幹細胞を誘導したマウス皮膚上皮の運命を追跡した。その結果、生じた増殖物のうち皮膚組織構造を変形させたものは全て、そのサイズにかかわらず退縮することが分かった。皮膚組織から変異細胞を積極的に除去するには野生型細胞が必要である一方、異常な構造の除去には内因性および異所性の両方の細胞挙動が利用された。退縮の後には、残りの構造は完全に除去されるか、ニッチ依存的様式で機能的な皮膚付属器に変換された。さらに、発がん性Hrasにより生じた組織異常や、皮膚組織の変異非依存的変形でさえも修正が可能であることから、この寛容現象は皮膚の保存された基本的性質を反映していると示唆される。この研究は、成体の皮膚上皮が変異性や非変異性の損傷に直面した際に見られる予想外の可塑性を示すとともに、その異常を恒常的状態に戻すために用いられる動的な細胞挙動を明らかにしている。

