Letter
材料科学:ナノ結晶の高温結晶化による三次元超格子の形成
Nature 548, 7666 doi: 10.1038/nature23308
コロイドナノ結晶の結晶化による超格子の形成は、創発的機能を持つ規則的なメタマテリアルを作製するための実用的なボトムアップ型プロセスである。個々のナノ結晶のサイズ、形状、組成を精密に制御することで、格子構造や化学組成を正確に調整した単成分や複数成分のナノ結晶超格子が作製されてきた。ナノ結晶超格子は、溶媒の蒸発や不安定化、DNA誘導結晶化を通して、集合化プロセスの注意深い制御によって作製されることが多い。結晶化プロセスを成功させるには、低速でのナノ結晶溶液の溶媒蒸発や冷却(数時間~数日)が重要な要素となる。今回我々は、230°Cを超える高温でのコロイド合成時に、マイクロメートルサイズの面心立方三次元ナノ結晶超格子を高速成長(数秒)させたことを報告する。我々は、in situ小角X線散乱法を用いて、格子内で個々のナノ結晶が連続的に成長し、超格子鋳型によって格子の膨張とナノ結晶のサイズの微調整が同時に生じていることを観察した。熱力学モデルによって、ナノ結晶表面のリガンド被覆率で決まるバランスの取れた引力と斥力の粒子間相互作用と、ナノ結晶のコアサイズが、結晶化プロセスに関与していることが立証された。また、そうした粒子間相互作用を制御して、最密六方格子などの、さまざまな超格子構造体を形成することもできる。従って、基礎研究向けにも、磁気学、エレクトロニクス、触媒作用の分野における実際的応用向けにも、さまざまなナノ結晶系の合理的な集合化による新物質形成が促進される。

