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幹細胞:配偶子由来のDNAメチル化を維持した基底状態の雌ES細胞の樹立
Nature 548, 7666 doi: 10.1038/nature23286
Mek1/2阻害剤とGsk3β阻害剤(2iと呼ばれる)は、齧歯類において胚性幹(ES)細胞の樹立を亢進し、基底状態の多能性を高める。今回我々は、2iと白血病阻害因子の存在下で雌のマウスES細胞(2i/L ES細胞)を樹立すると、ゲノムインプリンティングの大規模な消去を含む、DNAメチル化の広範囲の消失が起こることを示す。DNAメチル化が広く失われているにもかかわらず、初期継代の2i/L ES細胞は効率的に体細胞へ分化し、この過程にはゲノム規模でのde novoのDNAメチル化が必要であった。しかし、インプリンティング制御領域(ICR)の大半は、2i/L ES細胞由来の分化細胞ではメチル化されないままだった。この結果と一致して、四倍体胚補完法や核移植を行うと、2i/L ES細胞は胚と胎盤の自律的な発生に異常を示した。我々は、配偶子由来のDNAメチル化と自律的な発生能を保持しながら、2i/L ES細胞様の転写シグネチャーを示す雌ES細胞の樹立条件を見いだした。しかし、培養期間が長くなると、培養条件にかかわらず、雌ES細胞ではICRの脱メチル化が見られた。我々の結果は、着床前胚の内部細胞塊に類似した雌ES細胞の樹立に対する洞察を提供する。

