Letter
幹細胞:胆管細胞は肝細胞再生障害の際に条件的な肝臓幹細胞として働く
Nature 547, 7663 doi: 10.1038/nature23015
肝障害の後には、肝細胞の自己複製による再生が起こる。重篤な肝障害では肝細胞の増殖が障害され、これはヒトの慢性肝疾患の特徴である。他の種類の肝臓細胞が、肝細胞を再生できるかどうかは分かっていない。今回我々は、肝障害の際に肝細胞の増殖を妨げる2つの独立した系を用いて、非肝細胞の肝実質再生への関与を評価した。まず、肝障害のある肝細胞でのβ1インテグリンの欠失は、胆管細胞起源の細胆管反応を引き起こし、肝細胞の約25%が非肝細胞起源に由来していた。次に、胆管細胞の細胞系譜追跡と同時に、β1インテグリンのノックダウンあるいはp21の過剰発現による肝細胞増殖の阻害を行うと、胆管細胞由来の肝細胞の有意な出現が見られた。肝障害と肝細胞増殖の抑制を組み合わせた我々のモデルは、胆管細胞が生理的に重要なレベルの機能的な肝細胞の再生を引き起こすことを示している。

