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化学:Z-選択的オレフィンメタセシス反応のためのモリブデンクロリド触媒

Nature 542, 7639 doi: 10.1038/nature21043

触媒で制御される立体選択的なオレフィンメタセシス過程の開発は、化学における最近の重要な進歩である。モリブデン錯体、タングステン錯体、ルテニウム錯体に適切な配位子を組み込むことによって、それまで実現できなかったレベルの反応性と選択性が得られている。今回我々は、モリブデンモノアリールオキシドクロリド錯体が、概して不活性な市販の安価なZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンとのクロスメタセシス反応を通して、トリフルオロメチル置換アルケンの高エネルギー(Z)異性体を生成させることを示す。さらに、通常は非効率的かつ非立体選択的な変換反応であるZ-1,2-ジクロロエテンや1,2-ジブロモエテンとの変換反応についても、効率とZ選択性を大幅に向上させることができた。そうしたモリブデンモノアリールオキシドクロリド錯体を使用することによって、代表的な生物活性分子や、医薬関連化合物のトリフルオロメチル類似体の合成が可能になる。今回観察された活性レベルと選択性レベルは、過去に提唱された原理に反しているが、我々は、密度汎関数理論計算を活用してそれらの起源を解明した。

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