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分子生物学:eIF3dは特殊な翻訳開始に必要なmRNAキャップ結合タンパク質である

Nature 536, 7614 doi: 10.1038/nature18954

真核生物のメッセンジャーRNA(mRNA)に含まれる5′キャップ構造は翻訳機構の動員とタンパク質合成開始に非常に重要である。mRNAの認識には、真核生物開始因子4E(eIF4E)とmRNAキャップ間の直接的な相互作用が必要であると考えられている。しかし、キャップ構造を持つ多くのmRNAの翻訳は、細胞ストレスや初期発生、細胞周期の進行の際に、eIF4Eが不活性化されているにもかかわらずロバストに保たれている。本研究で我々は、ヒト細胞における、ある翻訳開始キャップ依存的経路について報告する。この経路は、800キロダルトンのeIF3複合体サブユニットであるeIF3dのこれまで知られていなかったキャップ結合活性に依存している。eIF3dのキャップ結合ドメインの1.4 Å結晶構造により、RNA代謝回転に関わるエンドヌクレアーゼとの予想外の相同性が明らかになり、eIF3dによるキャップ認識をモデル化できた。キャップ類似体との競合で例証されるように、eIF3dはキャップ構造と特異的に接触し、これらの相互作用は、細胞増殖調節因子c-Jun(別名JUN)などのeIF3特異的なmRNA上での翻訳開始複合体の組み立てに必須である。さらにc-Jun mRNAは、eIF4Eの動員を阻害する抑制性RNAエレメントをコードしており、eIF3dによる代替キャップ認識を亢進する。我々の結果は、eIF4E非依存的なキャップ依存的翻訳の1つの機構を示しており、モジュール型RNAエレメントが共同して特殊な形の翻訳開始を誘導する仕組みを明らかにしている。

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