Letter
量子情報:原子キュービットを用いたプログラム可能な小型量子コンピューターの実証
Nature 536, 7614 doi: 10.1038/nature18648
量子コンピューターは、特定の問題をどのような従来型コンピューターよりも効率よく解くことができる。小型の量子アルゴリズムは複数の量子計算プラットフォームで実証されているが、その多くは、特定のアルゴリズムを実装するか、限られた計算経路を実行するようハードウエアを特化したものである。今回我々は、ユニバーサル量子論理ゲートの任意シーケンスを実行することで、ソフトウエアにプログラムして任意の量子アルゴリズムを実装できる、5キュービット捕獲イオン量子コンピューターを実証した。我々は、ハードウエア由来の完全に接続されたゲート操作集合にアルゴリズムをコンパイルし、その平均忠実度は98%であった。これらのゲートシーケンスを再構成すれば、ハードウエアを変更することなく柔軟にさまざまなアルゴリズムを実行できる。例としてDeutsch–JozsaアルゴリズムとBernstein–Vaziraniアルゴリズムを実行し、それぞれ95%、90%の平均成功率を得た。さらに、5捕獲イオンキュービット上でコヒーレント量子フーリエ変換も行い、位相推定と周期発見において、それぞれ62%、84%の平均忠実度を得た。この小型量子コンピューターは、単一レジスター内のより多数のキュービットへ拡張でき、イオンシャトリングやフォトニック量子チャネルを通して同様のモジュールをいくつかつなげば、さらなる拡張も可能である。

