Letter
宇宙物理学:タコクラインのない全対流状態にある恒星内の太陽型ダイナモのふるまい
Nature 535, 7613 doi: 10.1038/nature18638
我々の太陽と同じように輻射層と対流層を持つ太陽型の恒星では、磁場は、紫外線波長からX線波長の彩層放射やコロナ放射だけでなく、恒星黒点やフレアなどの太陽現象にもエネルギーを供給している。磁場を生じさせているダイナモは、差動回転による内部磁場のせん断に依存している。このせん断は、タコクライン(tachocline)と呼ばれる輻射層と対流外層の境界面で生じていると長い間考えられていた。全対流星にはタコクラインがなく、ダイナモ機構は大きく異なると予想されているが、その正確な形状や物理的依存性は分かっていない。本論文では、太陽型の恒星と同じようにX線放射と自転が相関している4つの全対流星の観測について報告する。X線活動と自転の関係は、磁場ダイナモのふるまいを表すよく確立された代理指標であるため、これらの結果は全対流星でも太陽型ダイナモが働いていることを示唆している。従って、全対流星にタコクラインがないことは、タコクラインが太陽型ダイナモに不可欠な要素でないことを示唆しており、ダイナモの起源が対流層全体であるというモデルを裏付けている。

