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惑星科学:太陽近傍にある非常に冷たい矮星をトランジットする温暖な地球型惑星
Nature 533, 7602 doi: 10.1038/nature17448
有効温度が2700 Kに満たない星のような天体は、「非常に冷たい矮星」と呼ばれている。このグループは、極めて質量の小さい恒星や褐色矮星(水素核融合を維持するには質量が十分でなかった準恒星天体)などさまざまな天体を含んでおり、太陽の近くにある天体の約15%を占める。コア集積理論から、非常に冷たい矮星の質量が小さく、その原始惑星系円盤のサイズも小さいことを考慮すると、こうした天体の周りを回る、金属に富む水星サイズの惑星から揮発性物質に富むより温和な環境の地球サイズの惑星に及ぶ、大きいがまだ見つかっていない地球型惑星が存在すると予想される。本論文では、12パーセクしか離れていない非常に冷たい矮星をトランジットする3つの短周期地球型惑星の観測について報告する。内側の2つの惑星は、それぞれ地球の4倍および2倍の輻射を受けており、この矮星のハビタブルゾーン内縁付近に位置している。今回のデータからは、3番目の惑星の軌道として考えられるものが11個残っており、最も可能性の高い軌道で3番目の惑星が受ける輻射は地球よりもかなり少ないことが示唆される。主星の赤外輝度と木星程度のサイズを合わせれば、この近傍惑星系の構成要素の特徴を十分に解明できる可能性がある。

