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がんゲノミクス:DNA修復の差異が原因となって、がんゲノムの活性なプロモーターが変異のホットスポットとなる

Nature 532, 7598 doi: 10.1038/nature17437

プロモーターは遺伝子発現の制御に不可欠な役割を担うDNA塩基配列である。最近のがんゲノム全域の解析により体細胞点変異の多数のホットスポットがプロモーター内で見つかっているが、その多くは遺伝子発現を攪乱する、あるいはがん発生を駆動することがまだ示されていない。そのため、正の選択のみでは、がんゲノムでのプロモーター点変異の頻度を適切に説明できない。今回我々は、遺伝子プロモーターでの変異密度の上昇が、プロモーター活性およびヌクレオチド除去修復(NER)の差異に関連付けられることを示す。14種のがんの1161のヒトがんゲノムを解析することにより、我々は遺伝子プロモーターのDNアーゼI高感受性部位(DHS)の中心内で体細胞点変異の局所密度が増加している証拠を発見した。変異したDHSは転写開始活性と強く関連しており、この部位で活性なプロモーターは隣接領域と比べて変異が最も多く見られたが、同じくDNアーゼI高感受性を示すエンハンサーの場合はそうではなかった。重要なことに、NERのゲノム全域マップの解析から、活性な遺伝子プロモーターのDHS中心内ではNERが阻害されているが、XPC欠損皮膚がんではプロモーターの変異密度が上昇していないことが示され、NERの差異がこれらの変異のホットスポットの原因であると考えられる。この知見と一致して、紫外線誘発DNA損傷の変異シグネチャーを示す黒色腫ではプロモーターの変異が最も豊富に見られるが、大腸がんなどのNERにあまり依存しないがんではそのような豊富な変異の徴候は見られない。以上をまとめると、我々の解析によって、転写開始とNERを結び付けるこれまで知られていなかった機構が存在し、これががんゲノムの活性な遺伝子プロモーターでの体細胞点変異のホットスポットに大きく寄与していることが明らかになった。

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