Letter

人類学:南米における先史人類侵入後の人口動態

Nature 532, 7598 doi: 10.1038/nature17176

南米は、人類が定着した最後の居住可能な大陸として、さまざまな栽培化および家畜化のホットスポットの場所として、また、更新世における大型動物相の最大規模の絶滅の地として、人類の先史時代において極めて重要である。しかし、南米への人類の定着とその後の人口増大、および栽培化や家畜化が進んだ期間中の人口動態については、意外なことにほとんど分かっていない。今回我々は、1万4000~2000年前の考古学遺跡1147か所と放射性炭素較正年代5464件を新たに集約したデータベースを用いて、南米の人口増加の時空間的パターンを再構築した。その結果、南米の人口動態史は、安定した指数関数的な増加ではなく、2つの異なる段階を特徴とすることが明らかになった。第1段階では、人類が南米大陸全域へ急速に分散したが、人口は8000年間にわたってあまり増えず、そのうち4000年間は急増と急減を繰り返した純増のない振動の期間だった。狩猟に栽培作物や家畜が加わったことが人口収容力に与えた影響は、ごくわずかであった。その後、約5000年前に始まった広範囲の定住によってようやく人口動態の第2段階が開始し、これには、文化的ホットスポットでの指数関数的な人口増加という世界各地で見られる新石器時代の移行の特徴を裏付ける証拠が伴っていた。従って、環境を改変して人口収容力を大幅に高めるという人類の比類なき能力の出現は、南米においては意外に新しい現象である。

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