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がん:NAFLDはCD4+ Tリンパ球の選択的な消失を引き起こして肝細胞がんの発生を促進する

Nature 531, 7593 doi: 10.1038/nature16969

肝細胞がん(HCC)は、がん関連死亡の2番目に多い原因である。米国の人口の大きな割合が非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)にかかっており、肝臓がんの代謝的素因であると考えられている。しかし、NAFLDが促すHCCにおける適応免疫応答の役割については、ほとんど分かっていない。本研究で我々は、マウスモデルとヒト試料を用い、NAFLDでの脂質代謝の調節異常により、肝臓内CD4+ Tリンパ球が選択的に消失するが、CD8+ Tリンパ球は消失せず、その結果、肝細胞がんの発生が促進されることを示す。また、CD4+ Tリンパ球は、CD8+ Tリンパ球に比較してミトコンドリア量が多く、ミトコンドリア由来の活性酸素(ROS)をより高レベルで産生することも分かった。NAFLDで蓄積する脂肪酸であるリノール酸によるミトコンドリア機能の阻害は、パルミチン酸などの他の遊離脂肪酸よりも強い酸化障害を引き起こし、肝臓内のCD4+ Tリンパ球の選択的な消失を仲介する。in vivoでROSを阻害すると、NAFLDによる肝臓CD4+ Tリンパ球の減少が改善し、NAFLDが促進するHCCの発生を遅らせた。今回の結果から、脂質調節異常と抗腫瘍監視の障害との間に、予期しなかったつながりがあることが分かった。

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