Letter

材料科学:すべりやすい非対称な突起上での凝縮

Nature 531, 7592 doi: 10.1038/nature16956

滴状凝縮の制御は、集水システム、脱塩、火力発電、空調、蒸留塔など数多くの応用の基礎となっている。こうした応用のいずれについても、液滴を急速に成長させ、できるだけ速やかに流す表面の設計が不可欠である。しかし、マイクロスケールやナノスケール、分子スケールの構造に基づく手法には、成長と輸送の同時最適化を困難にする、固有のトレードオフという欠点がある。今回我々は、ナミブ砂漠に生息する甲虫、サボテン、食虫植物のウツボカズラに由来する原理に基づいて、これらの凝縮特性を相乗的に組み合わせ、他の合成表面よりかなり優れた性能をもたらす概念的に異なる設計手法を報告する。我々は、これらの甲虫の凹凸表面形状が凝縮を促進させる役割を果たすという新しい解釈に着想を得るとともに、理論モデリングを用いて、ミリメートルサイズの凸状の突起の先端における蒸気拡散流を、曲率半径と断面形状を最適化することによって最大にする方法を示す。この先端形状とサボテンの針に似た末広がりの傾斜を一体化させると、液滴成長速度が低下する前に液滴に傾斜を流下させる自由エネルギープロファイルができることによって、液滴成長の促進と高速方向性輸送という2つの特性が直接結び付く。また、ウツボカズラに着想を得たすべりやすいナノコーティングを施すことによって、こうした結合がさらに増強され、流下途中での液滴合体による成長と毛管現象による液滴運動の間のフィードバックを促進する。これらの機構を統合するよう合理的に設計された突起は、重力に逆らってでも大きな液滴を成長させて輸送することができる上、不都合な温度勾配の影響を克服できる。我々はさらに、他の表面と比較して、かつてない6倍の成長速度指数、早期の流下開始、より高い定常状態ターンオーバー速度、より大きな捕集水体積を観測した。我々は、今回の基本的理解と合理的設計戦略を、集水や相変化伝熱といった幅広い用途に適用できると予想する。

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