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免疫学:抗原特異的な制御性T細胞ネットワークを拡大して自己免疫を治療する
Nature 530, 7591 doi: 10.1038/nature16962
制御性T細胞は自己免疫における治療的介入のための標的として有望だが、抗原特異的な制御性T細胞をin vivoで増殖させる手法は今のところ見つかっていない。今回我々は、主要組織適合遺伝子複合体クラスII分子に結合させた自己免疫疾患関連ペプチド(pMHCII)で被覆したナノ粒子を全身に送達してやると、患者由来のリンパ球でヒト化したマウスなどの多様なマウスモデルで抗原特異的なCD4+制御性T細胞1型(TR1)に似た細胞の産生と増殖が引き起こされ、これが確立された自己免疫現象の解消につながることを明らかにする。pMHCIIを用いた10種類のナノ治療薬は、遺伝的背景には関係なく、類似した生物学的効果、コグネイトT細胞集団の増殖あるいはMHC拘束性を示した。これらのナノ治療薬は、疾患を引き起こした自己反応性T細胞のTR1様細胞への分化を促進し、これが次いで自己抗原を負荷した抗原提示細胞を抑制し、コグネイトB細胞の疾患抑制性の制御性B細胞への分化を進めるが、全身的な免疫を障害することはない。従って、pMHCIIを用いるナノ治療薬は、広範囲にわたる自己免疫疾患の治療に疾患特異的な形で役立つと考えられる新種類の薬剤である。

