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幹細胞:腸幹細胞ニッチにおけるWntの短距離勾配の可視化
Nature 530, 7590 doi: 10.1038/nature16937
哺乳類のWntタンパク質は短距離シグナルとして機能すると考えられているが、これまでin vivoで可視化されたことはなかった。腸陰窩では、推定されるWnt勾配に沿って自己複製、増殖および分化が調整されている。Wnt3はパネート細胞により特異的に産生される。今回我々は、エピトープでタグ付けした機能的Wnt3ノックイン対立遺伝子を作製した。Wnt3は隣接する幹細胞の側底側細胞膜に広く存在している。腸オルガノイドでは、Wnt3の移行にはパネート細胞と幹細胞の直接接触が関与している。Wnt3の細胞膜への局在にはFrizzled受容体の細胞表面での発現が必要であり、この受容体の発現は膜貫通E3リガーゼのRnf43/Znrf3とそれらのアンタゴニストであるLgr4-5/R-spondinによって調節される。Wnt3の分泌を操作したり幹細胞の増殖を停止したりすることで、Wnt3が、拡散によるのではなく、主に細胞分裂によって細胞に結合した形で産生源から離れていくことが明らかになった。我々は、幹細胞の細胞膜がWntタンパク質のリザーバーとなっており、その一方で、Frizzled受容体の代謝回転や細胞分裂による「細胞膜希釈」が上皮のWnt3勾配を形作っていると結論する。

