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有機金属化学:ウランを介した水からの電極触媒的水素分子生成

Nature 530, 7590 doi: 10.1038/nature16530

劣化ウランは、世界中に貯蔵されている弱放射性廃棄物である。ウラン錯体の化学反応性は、H2O、CO2、CO、N2といった生物学的、工業的に興味深い小分子の化学量論的活性化を含めて十分立証されているが、アクチノイドを用いた触媒的変換は、遷移金属触媒反応と比べてまだ十分に調べられていない。水をH2に還元する場合、低原子価ウランの錯体が最も高い可能性を持つが、制御できないほど激しく反応して安定な架橋オキソ種やウラニル種を形成することが知られている。このため、水によるウランの酸化はこれまでほんの数例しか報告されておらず、しかもそれらは全て化学量論的な反応である。しかし、触媒的なH2生成には、ウランに結合した含酸素配位子を切断する難しい開裂反応を経て、触媒の還元的回収を行う必要がある。今回我々は、トリスアリールオキシドU(III)錯体[((Ad,MeArO)3mes)U]を用いて観察された電極触媒的水還元について報告する。この錯体は、H2OからH2を生成する初の均一ウラン触媒である。触媒サイクルには、まれな末端U(IV)–OH錯体とU(V)=O錯体が含まれている。こうした錯体は、単離されて特性が評価され、触媒機構の不可欠な要素であることが立証されている。ウラン化合物が有用な触媒となる可能性があると認識されたことから、そうした軽アクチノイドの新しい応用が示唆される。また、原子力発電産業の大量廃棄物である弱放射性劣化ウランが貴重な資源になり得ると示唆されたことで、ウラン系触媒の開発は核廃棄物管理戦略に新しい展望をもたらす。

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