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生物工学:大腸菌でのタンパク質発現に対するコドンの影響はmRNAレベルと相関する
Nature 529, 7586 doi: 10.1038/nature16509
遺伝暗号に見られる縮重により、1つのタンパク質を多数の同義的な遺伝子塩基配列によってコードすることが可能となっている。縮重は、タンパク質発現の調節で重要な役割を担っているが、この現象の詳細については不明確なところが多い。本研究では、大腸菌(Escherichia coli)で、バクテリオファージT7ポリメラーゼを用いてメッセンジャーRNAを合成した6348例の実験について、タンパク質発現レベルに影響を及ぼす塩基配列の特徴を解析した。ロジスティック回帰から導き出された、コドンの影響の新たな指標は、ゲノムのコドン使用頻度との相関は弱かったが、in vivoでの全体的なタンパク質の生理濃度や、mRNAの濃度や寿命との相関は強かった。全体として、コドンの内容はmRNA折りたたみパラメーターよりも強くタンパク質発現に影響するが、開始から16番コドンまでについてはmRNA折りたたみパラメーターへの影響が優位である。我々の解析結果に基づいて遺伝子を再設計すると、in vitroでの転写効率は変化せず、翻訳効率は高くなった。また、翻訳効率の低い天然の塩基配列は、in vivoでmRNAのレベルが大きく低下していることが分かった。我々の結果は、コドンの内容がタンパク質伸長とmRNA分解の間の動的競合を調整していることを示唆しており、これは大腸菌における生理機能の中心的特徴であるとともに、翻訳調節の中心的特徴でもある可能性がある。

