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結核:結核菌感染の間に好中球が仲介する免疫病変におけるATG5の独自の役割

Nature 528, 7583 doi: 10.1038/nature16451

結核菌(Mycobacterium tuberculosis)は、世界全体で健康への重要な脅威となっている。結核菌は、ファゴソーム–リソソーム融合を阻害することなどによりマクロファージ内で複製し、これはインターフェロンγ(IFNγ)がマクロファージを活性化して結核菌がリソソームに運ばれるまで続く。IFNγがこのような作用を誘発する仕組みは解明されていないが、多くの研究から、細胞質成分を標的としてリソソーム分解を行う過程であるマクロオートファジー(以後オートファジーとする)がこれに関わるのではないかと考えられている。オートファジーの関与は、結核菌とオートファジー因子ATG5、ATG12、ATG16L1、p62、NDP52、BECN1、LC3を共局在させて培養した細胞を使った研究によって明らかになったもので、オートファジーの刺激は殺菌を強化し、オートファジーの阻害は生存する細菌を増加させる。そしてこれらの研究から、結核菌の複製に及ぼす軽度の影響(約1.5~3倍の変化)が明らかになった。これとは対照的に、単球由来細胞および好中球(多形核白血球;PMN)がATG5を欠くマウスは結核菌により30日以内に死亡し、この極めて重篤な表現型はIFNγシグナル伝達を欠損するマウスに類似している。ATG5はin vivo結核菌感染の際の性質が調べられている唯一のオートファジー因子で、オートファジーとは無関係の機能を持つことも報告されている。このため、我々は遺伝学的手法を用いて、複数のオートファジー関連遺伝子の役割や、in vivoでの結核菌感染に対する耐性へのオートファジーの必要性を解明した。本論文では、オートファジー能が、予想に反して、結核菌感染の結果と相関しないことを示す。だがATG5は、PMNが仲介する免疫病変を防ぐことにより、結核菌に対する防御に独自の役割を果たしている。さらに、結核菌感染の際に肺胞マクロファージではAtg5は必要とされないが、PMNでAtg5が失われると、マウスが結核菌に対して感受性となることがある。これらの知見は、結核菌感染の際のATG5の役割についての我々の考えを変えるものであり、ATG5活性の新しい影響を明らかにし、また疾患の病状や細菌複製の調節に必要な自然免疫の初期事象を明らかにしている。

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