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触媒化学:炭化水素の選択的変換のための二元機能触媒におけるナノスケールの近接性

Nature 528, 7581 doi: 10.1038/nature16173

一元機能触媒の開発や改良には、ナノスケールの特徴を精密に制御する技術が利用されることが多くなっている。二元機能触媒の場合も、顕著な効果が期待できる可能性があり、化石炭化水素源や再生可能炭化水素源の水素化分解によって高品質ディーゼル燃料を得る際に重要である。そうした二元機能水素化分解触媒は金属サイトと酸サイトを持ち、それを超えると触媒活性が低下するという金属サイトと酸サイトとの間の最大距離が、いわゆる近接性の基準(intimacy criterion)によって、50年以上にわたり決定付けられてきた。ナノメートル精度の合成方法や材料特性評価方法がないことから、長い間この近接性の基準を徹底的に探求できず、単に金属サイトと酸サイトの位置が「近ければ近いほど良い」と解釈されることが多かった。今回我々は、ゼオライトYとアルミナバインダーを密に混合し、ゼオライトとバインダーのいずれかに白金金属を制御して析出させた二元機能触媒について、金属サイトとゼオライトの酸サイトとの距離が最も近いときに悪影響が生じ得ることを示す。具体的には、高品質ディーゼルを生成するために大きな炭化水素原料分子を分解する際の選択性は、バインダー表面に白金を有する触媒によって、すなわち金属サイトと酸サイトが最近接ではなくナノスケール離れた触媒によって、最適化される。従って、ガス液化(GTL)技術、植物油、藻類油などの代替源から一般的に得られる大きく複雑な炭化水素分子を分解する際、特に、従来は最適配置と考えられていたゼオライト表面に白金を配置することを避けた二元機能触媒が有効なはずである。より一般的には、今回実証した異なる活性サイトをナノスケールで空間的に組織化する技術が、新世代の多元機能触媒のさらなる開発と最適化に役立つと、我々は期待する。

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