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量子物理学:スペクトルギャップの決定不能性

Nature 528, 7581 doi: 10.1038/nature16059

スペクトルギャップは、系の基底状態と第一励起状態のエネルギー差であり、量子多体物理学の中核をなしている。ハルデン予想、ギャップがあるトポロジカルスピン液体相の存在に関する問題、ヤン–ミルズギャップ予想など多くの困難な未解決問題がスペクトルギャップに関係している。こうした問題やその他の問題は、量子多体系のハミルトニアンが与えられたとして、その系にギャップがあるかないかという一般的なスペクトルギャップ問題の具体的な事例である。今回我々は、これが決定不能問題であることを立証する。特に、並進不変な最隣接相互作用がある二次元格子上の量子スピン系をいくつか作り、これらに対してスペクトル問題が決定不能であることを示す。この結果は、代数的に減衰する基底状態相関の存在など他の低エネルギー特性の決定不能性へも拡張できる。この証明では、ハミルトニアン複雑性の手法と非周期タイリングを組み合わせて、基底状態が量子位相推定アルゴリズムとそれに続く万能チューリング機械の発展を符号化するハミルトニアンを構築している。スペクトルギャップは、対応する「停止問題」の結果に依存する。今回の結果から、任意のモデルにギャップあるかないかを決定するアルゴリズムは存在せず、スペクトルギャップの存在や不在が数学の公理に依存しないモデルが存在すると示唆される。

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