Letter

代謝疾患:脂肪常在性Treg細胞の枯渇は老化に伴うインスリン抵抗性の発生を防止する

Nature 528, 7580 doi: 10.1038/nature16151

老化に関連するインスリン抵抗性(IR)と肥満に関連するIRは、2つの生理学的に異なる型の成人発症型糖尿病である。肥満関連型IRの中心的な誘導因子はマクロファージが誘導する炎症だが、肥満とは関係ないが非常に広く見られる老化関連型IRの基盤となる機序はほとんど調べられていない。本論文では、マウスで脂肪内免疫比較プロファイリング(comparative adipo-immune profiling)を使って、fTreg細胞と名付けた脂肪常在性制御性T細胞が脂肪組織に蓄積するのは老化の機能の1つであって、肥満によるものではないことを示す。fTreg細胞を欠損するマウスは老化関連型IRが起こりにくくなるが、肥満関連型IRと代謝性疾患に対しては依然として感受性であることは、IRの基盤となる機序が2種類存在することを裏付けている。対照的に、抗ST2抗体投与によってfTreg細胞を選択的に除去すると、脂肪組織のインスリン感受性が上昇する。これらの知見は、脂肪組織内の異なる免疫細胞集団がそれぞれ、老化関連型および肥満関連型のIRの基盤となっていることを確証するもので、またfTreg細胞が脂肪内免疫促進因子(adipo-immune driver)であって老化関連型IRの治療における標的となる可能性を示唆している。

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