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システム生物学:大腸菌のオーバーフロー代謝はプロテオームの効率の良い割り当ての結果として起こる
Nature 528, 7580 doi: 10.1038/nature15765
オーバーフロー代謝とは、細胞が酸素を得られるにもかかわらず、より効率の高い呼吸に代わって発酵を行いエネルギーを生産するという、一見無駄が多いように見える戦略のことである。この現象はがんの増殖においてはワールブルク効果として知られ、細菌、真菌、哺乳類細胞を含め、急速に増殖中の細胞で広く起こっているが、数十年にわたって研究が続けられているにもかかわらず、その起源は明らかになっていない。今回我々は大腸菌(Escherichia coli)のオーバーフロー代謝について調べ、これがさまざまな増殖条件下で起こる、エネルギー生産と生体物質合成のプロテオームでの需要変化に対処するために使われる、広範に見られる生理的応答であることを明らかにした。プロテオーム資源の割り当てに関する単純なモデルによって、観察された挙動の全てが定量的に説明でき、新たな擾乱に対する応答も正確に予測できる。このモデルの重要な仮定は、呼吸によるエネルギー生産のプロテオームのコストが発酵の場合のコストより大きいとすることであり、これは定量的質量分析を用いてタンパク質量を直接測定することによって確かめられた。

