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遺伝学:転写調節因子は状況依存的な調節機能を持つさまざまなグループを形成している

Nature 528, 7580 doi: 10.1038/nature15545

生物学における最も重要な疑問の1つは、転写因子(TF)やコファクターが、どのようにエンハンサー機能、すなわち遺伝子発現を制御しているかである。エンハンサーの活性化には通常いくつかのTFの組み合わせが必要であることから、TFは組み合わせにより相乗的に機能すると考えられる。しかし、TFの結合は詳しく研究されているものの、結合後にTFとコファクターの組み合わせによりエンハンサー機能が制御される仕組みについてはほとんど分かっていない。組み合わせによるエンハンサーの活性化に関与するのはどのTFなのか、異なるTFが機能的に別個のグループを形成するのか、あるいは一部の特定のTF群は決まったエンハンサーの状況では互いに置換し合えるのかについては、一般的に明らかになっていない。今回我々は、TFおよびコファクターが組み合わせによるエンハンサー制御に対し調節性に関与できるかどうかを、エンハンサー相補性試験により評価する。ショウジョウバエ(Drosophila)のTFおよびコファクター計812個とGAL4のDNA結合ドメインとの融合タンパク質を24種のエンハンサー状況に誘導し、S2細胞での8万2752のルシフェラーゼアッセイによりエンハンサー活性を測定した。ほとんどの因子が少なくとも1つの状況で機能的であったが、その関与は状況により異なり、個々の因子によって抑制から活性化までさまざまであった(最大289倍の差)。状況全体での機能的類似性に基づき、発生における機能およびタンパク質アミノ酸配列の特徴が異なる15グループのTFを定めた。類似したTFは互いに置換可能なため、TFモチーフを交換することでエンハンサーを再設計することができ、TF–コファクターのペアはエンハンサー制御の際には協調的に働き、物理的に相互作用している。以上より、活性化因子および抑制因子は通常エンハンサー状況に依存してさまざまな調節機能を持ち得ることが分かった。TFおよびコファクターの機能の特徴を系統的に明らかにすることによって、因子の組み合わせによるエンハンサー制御および遺伝子調節についての理解がさらに深まるだろう。

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