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気候変動生態学:熱帯林の干ばつで起こる高木の枯死は、炭素飢餓ではなく水輸送の機能低下によって引き起こされる

Nature 528, 7580 doi: 10.1038/nature15539

干ばつは熱帯雨林を季節あるいは10年単位の時間スケールで脅かすが、干ばつ後の高木の枯死を促進させる要因については、まだほとんど解明されていない。非構造性炭水化物(NSC)を得にくくなるために代謝への炭素供給が不十分になり(「炭素飢餓」)、それによって枯死リスクが決定的に高まることが示唆されている。しかし、干ばつによってNSCの貯蔵量が、特に長期的にどのような影響を受けるのか、また、干ばつによる高木枯死率の決定要因として水輸送よりもNSC貯蔵量の方が重要なのかどうかはほとんど分かっていない。今回我々は、世界で最も長く続いているブラジルのアマゾン川流域熱帯雨林での実験的干ばつ研究のデータを用いて、炭素飢餓や土壌から葉への水輸送経路の機能低下が高木枯死の引き金になるかどうかを検証した。実験的に干ばつ状態にした森林では、土壌水分の利用可能性の低下が10年以上続いた後、高木の枯死によるバイオマスの減少が大幅に増加した。この高木枯死シグナルの大部分は大型高木の枯死によるものであり、大型高木は小型高木よりも水輸送の機能低下によるリスクがはるかに大きかった。しかし、干ばつ状態に置かれた高木が炭素飢餓に陥ったことを示す証拠は見つからず、これらの高木のNSC濃度は干ばつ状態にない高木と同程度であり、生きている高木でも死にかけた高木でも成長速度は低下しなかった。これらの結果は、熱帯雨林の干ばつによる高木枯死が、炭素飢餓によるのではなく水輸送の機能低下によって引き起こされることを示している。

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