Letter

材料科学:第二種ワイル半金属

Nature 527, 7579 doi: 10.1038/nature15768

フェルミオン(電子などの素粒子)は、ディラックフェルミオン、マヨラナフェルミオン、ワイルフェルミオンに分類される。トポロジカル超伝導体や半金属などの凝縮物質系が最近発見されるまで、マヨラナフェルミオンとワイルフェルミオンは実験的に観測されていなかった。こうしたフェルミオンは低エネルギー励起として現れる。今回我々は、新しい物質相の電子ポケットと正孔ポケットの間の境界に現れる、これまで見過ごされていたタイプのワイルフェルミオンの存在を提案する。この粒子は、高エネルギー物理における厳しいローレンツ対称性を破るため、ワイルが見逃していたものである。しかし、ローレンツ不変性は凝縮物質物理には存在しないので、我々は、ディラック方程式を一般化して、新しいタイプのワイルフェルミオンを見いだした。特に、ワイル半金属、すなわちワイルフェルミオンが現れる物質は、これまで点状のフェルミ面の標準的なワイル点(これを第一種と呼ぶ)を持つと考えられていたが、我々は第二種ワイル点を発見した。この第二種ワイル点は、依然として保護された交差であるが、第二種ワイル半金属では電子ポケットと正孔ポケットの接点に現れる。我々は、WTe2は、そうした第二種ワイル点の周囲に低エネルギー励起としてこの新しい粒子が現れるトポロジカル半金属の例であると予測している。WTe2に第二種ワイル点が存在することは、その物理特性の多くが、点状のフェルミ面を持つ標準的なワイル半金属とは大きく異なることを意味する。

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