Letter
宇宙物理学:積分された星集団の遍在する時間変動性
Nature 527, 7579 doi: 10.1038/nature15731
長周期変光星は、恒星進化において漸近巨星分枝相の最終段階で現れる。それらの周期は最大1000日程度であり、Iバンドにおいて振幅が3倍を超える。こうした星は、主に基本モードで脈動し、基本モードは星の質量と半径の関数であるので、その脈動周期は、基本となる星集団の年齢に影響されやすい。集団内の長周期変光星の総数はそれらの寿命と直接関係しているが、星の質量損失や対流混合に伴う不確実性のため、長周期変光星の寿命を第一原理から予測するのは難しい。こうした星の時間変動はこれまで、銀河のスペクトルエネルギー分布をモデル化する際に考慮されてこなかった。今回我々は、長周期変光星の影響を含めた時間に依存する星集団モデルを構築し、金属に富む大質量銀河M87内で、予想される「ピクセルシマー(pixel shimmer)」を普遍的に検出できることを報告する。ピクセルの輝度曲線はさまざまなふるまいを示す。0.1~1%という観測された変動は、我々のモデル予測と非常によく一致している。今回のデータは、老いて金属に富む星集団内の変光星の性質に対して強い制約を与え、我々は、M87内の長周期変光星の寿命が最新の恒星進化モデルの予測より約30%短いと推測する。

