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材料化学:永続的な多孔性を持つ液体
Nature 527, 7577 doi: 10.1038/nature16072
ゼオライトや金属有機構造体などの多孔性固体は、分子の分離や触媒反応に有用であるが、固体であるがゆえに制約がある。例えば、燃焼後の二酸化炭素捕捉用として最も成熟した技術には、多孔性固体ではなく、液体溶媒が用いられている。これは、液体循環システムの方が、既存の設備に組み込みやすいからである。固体の多孔性吸着材は、吸着–脱離サイクルにおけるエネルギーペナルティーが低いなど、大きな利点があるが、従来のフロープロセスに組み込むことは困難である。従って、流動性と永続的多孔性を兼ね備えた材料があれば、技術的な優位性が得られる可能性がある。しかし、従来の液体には永続的多孔性が備わっていない。今回我々は、永続的多孔性によってバルク特性が決まる自由流動性液体について報告する。我々は、こうした多孔性液体を実現するために、明確な細孔空間を持ち、この細孔内に入り込めない大きさの分子からなる溶媒に対して溶解性が高いケージ分子を設計した。そのため、埋まっていない状態のケージの濃度は、空孔を持つ他の分子溶液と比較して約500倍になり得る。その結果、メタンガスの溶解度が8倍になるなど、バルク特性が著しく変化した。今回の結果から、化学プロセス向けに新種の機能性多孔性材料を開発する基盤が得られる。また我々は、市販試薬の混合物から溶解性の高い「スクランブル」多孔性ケージを単一ステップで数グラム合成するスケールアップ法を示す。こうした多孔性液体材料の統一的な設計指針は、分子ケージの空孔内に入り込んでしまう可能性のある官能基を使用しないことである。

