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動物学:四肢類の成体の性比は遺伝的性決定機構から予測される
Nature 527, 7576 doi: 10.1038/nature15380
成体の性比(adult sex ratio;ASR)は行動、生態、および個体群動態に重大な影響を及ぼすが、ASRが変動する原因はよく分かっていない。今回我々は、四肢類117科の344種から得られたデータを利用して、遺伝的性決定の型がASRに影響を与えるのかどうかを評価した。その結果、雌ヘテロ型のタクソンでは雄の比率が0.55 ± 0.01(平均値±標準誤差)となり、雄ヘテロ型のタクソン(0.43 ± 0.01)と比較して、ASRが有意に雄に偏っていることが明らかになった。遺伝的性決定機構によって、両生類のASRに見られる種間変動の24%、爬虫類の36%が説明される。我々は、ASRのパターンに関与している可能性のある遺伝的要因として、減数分裂分離比ひずみ(マイオティックドライブ)や伴性有害変異などいくつかの要因を検討したが、それらの影響を定量化するには今後さらなる研究が必要である。その仕組みがどのようなものであれ、遺伝的性決定機構がASRに与える影響は、四肢類の個体群統計学や社会行動に大きな影響を及ぼしている可能性が高い。

