Letter

流体力学:完全乱流の発生

Nature 526, 7574 doi: 10.1038/nature15701

壁面せん断流における乱流の起源に関する研究が100年以上にわたって行われた結果、背景流としての層流と競合するさまざまな状態の乱流が出現するという不可解な描像が得られている。流速が中程度のとき、乱流は局所パッチに閉じ込められる。流れ全体が乱流になるのは、それより流速が速くなったときだけである。層流から乱流への遷移時に起こるさまざまな状態の起源、乱流領域のフロント力学、完全乱流への変化については、まだ説明がなされていない。今回我々は、実験と理論と計算シミュレーションを組み合わせることによって、円管内での完全乱流への変化を説明する分岐シナリオを見いだし、その過程で起こるさまざまな状態のフロント力学を説明する。この問題を解くカギは、乱流フロントの非線形伝搬(移流)を伴う双安定系として流れを解釈することである。今回の知見は、乱流の始まりに関する理解と完全乱流との間のギャップを埋めるものである。

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