Letter
惑星科学:彗星67Pのバイローブ形状を持つ核における2つの独立した始原的な外層
Nature 526, 7573 doi: 10.1038/nature15511
彗星の核を形作っている要素は、まだほとんど分かっていないが、進化の過程と始原的な過程の同時作用の結果であると考えられている。67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の独特なバイローブ(bilobed)形状は、かつて別々だった2つの天体が融合したか、2つのローブの間の境界面における脱ガスによって局所的に陥没した結果である可能性がある。本論文では、彗星の大きい方のローブが、最大で厚さ650 mのほぼ連続した層によって覆われており、小さい方のローブの類似した層状の外層とは独立していることを報告する。2つのローブに対して個別に計算された重力ベクトルは、核全体と隣接する2つのローブを隔てているくびれに対して計算された重力ベクトルよりも、層により垂直である。従って、67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、「玉ねぎ状」の層状構造を形成した2つの異なる天体が合体したものである。我々は、太陽系の初期段階に、完全に形成されたキロメートルサイズの2つの微彗星の間で、穏やかで低速度の衝突が起こったと考える。67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の2つのローブの著しい構造的類似性は、たとえそれらが独立に形成されたとしても、初期に形成された微彗星が同様の始原的な層状の成長を経たことを示している。

