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進化生態学:白亜紀の真三錐歯類と初期哺乳類の外皮の進化

Nature 526, 7573 doi: 10.1038/nature14905

中生代(2億5200万~6600万年前)は恐竜の時代として知られるが、初期哺乳類の著しい生態形態学的多様性が現れたのもこの時代である。哺乳類の重要な特徴はこの時期に出現し、6600万年前に非鳥類型恐竜が絶滅した後に哺乳類が進化的に繁栄するための必要条件となった。現生哺乳類動物相によく見られる生態形態型の多くは、哺乳類進化史の初期に独立に進化した。今回我々は、スペインで見つかった1億2500万年前の真三錐歯目(Eutriconodonta)哺乳類の化石について報告する。この化石は皮膚および毛衣の保存状態が極めて良好であり、哺乳類外皮の重要な特徴の記録がこれによって中生代までさかのぼった。この新たな哺乳類標本には、毛衣、たてがみ、耳介や、さまざまな皮膚構造[ケラチンでできた皮膚鱗板(dermal scute)、毛様の小管からなる原始棘毛(protospine)、一次毛および二次毛を伴う複合毛嚢]など、哺乳類の典型的な特徴が認められる。この新たに見つかった中生代哺乳類の皮膚構造は、他のクラウン群哺乳綱で独立に進化したものと同じ組み合わせの外皮の特徴を含んでおり、現生哺乳類と同様の広い構造的多様性が見られる。その胸部および腹部の軟部組織(肺胞のある肺および肝臓)は、筋性の横隔膜の存在を示唆している。この真三錐歯類には、臼歯状の歯の換歯および中耳のメッケル軟骨の骨化が認められ、また、後背部脊椎の特殊化した異節類様の関節は現生異節類哺乳類と収斂的であり、これが移動運動のために脊柱の強度を高めた。

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