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遺伝学:ヒト疾患を引き起こす変異のシス作用性抑制を比較ゲノミクスによって同定

Nature 524, 7564 doi: 10.1038/nature14497

アミノ酸保存のパターンはタンパク質の進化を解明するためのツールとなっている。これと同じ原理がヒトのゲノミクスにも広く適用できることが分かっており、患者に見られるバリアントの病因可能性を解釈する必要性からそうした適用が進んでいる。今回我々は、ヒト疾患を引き起こすミスセンスバリアントの系統的な比較ゲノミクス解析を行った。ヒト疾患を引き起こす対立遺伝子のうち、かなりの割合が他の生物種のゲノムに固定されていることが分かり、ゲノムの状況が何らかの役割を果たしていることが示唆された。そこで、遺伝学的相互作用について、そのほとんどが単純なペアワイズ補償であると予測するモデルを開発した。このモデルの機能試験を既知の2つのヒト疾患遺伝子で行ったところ、ヒト変異とシスに位置する異なる複数のアミノ酸残基が、in vivoでそのヒト変異を救済できること、しかしそれ単独では何も影響を及ぼさないことが明らかになった。この手法をab initio遺伝子発見法にも適用し、50種以上の生物でシス作用性の防御的修飾の対象となるBTG2de novo疾患ドライバー変異を同定できることが裏付けられた。最終的に、我々のデータおよびモデルを基盤として、補償を受ける候補残基を予測する演算ツールを開発した。総合的に我々のデータは、ゲノム上のシス作用の状況がタンパク質の進化の一因として重要であることを強調している。これらのデータは、対立遺伝子が表現型に与える影響の複雑さを理解する手掛かりとなり、また、対立遺伝子の病原性を予測する方法の助けになる可能性が高い。

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