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構造生物学:VI型分泌系膜コア複合体の生合成と構造

Nature 523, 7562 doi: 10.1038/nature14667

細菌は、そのニッチを他の微生物と共有している。細菌のVI型分泌系は、微生物の競合に重要な役割を持つだけでなく、細菌感染の際には重要な毒性決定因子の1つとなる。この分泌系は、攻撃を行う細胞の細胞質で組み立てられる、ナノサイズの弩(いしゆみ)に似た構造で、これがHcp(haemolysin co-regulated protein)の管状部分とVgrG(valine–glycine repeat protein G)のスパイクからなる矢を押し出して、標的細胞の細胞壁に小孔を開ける。ナノサイズの弩様構造は、攻撃細胞の細胞外膜に膜コア複合体によって安定に繋留されている。今回我々は、この複合体が3種類のVI型サブユニット(Tss)、すなわちTssJ、TssMおよびTssLが順番に付加されて組み立てられることを示す。また、完全に組み立てられた複合体の11.6 Å分解能での構造を、ネガティブ染色法を使った電子顕微鏡観察により決定した。1.7メガダルトンのこの複合体は、全体としてC5対称性を示し、細胞質側に大きな基部が作られている。これは、10個のアーチ構造を介してペリプラズムへと伸びていて、TssMのカルボキシ末端ドメイン(TssMct)とTssJを含む二重リング構造を形成し、この構造が外膜に繋留されている。TssMct–TssJ複合体の結晶構造と細胞レベルでのアクセシビリティー研究とを組み合わせた結果、大きなコンホメーション変化に誘導されて外膜で一時的に小孔が形成され、攻撃用のHcp管とVgrGスパイクが膜を通過できるようになることが示唆された。

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