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古海洋学:偏西風の方向を向いたタスマニア海路として3000万年前に始まった南極環流

Nature 523, 7562 doi: 10.1038/nature14598

地球で最も強力な海流である南極環流(ACC)は、海洋と大気の間での熱と炭素の交換を調節し、海洋の鉛直構造、深層水生成、栄養素と化学的トレーサーの全球分布に影響を与えている。東向きに流れるACCは、ゴンドワナ大陸が分裂したときに重要な海路がテクトニクス的に開くことで(例えば、インド洋と太平洋をつなぐタスマニア海路が開いて)可能になった、南大洋に特有の全球を周回する流路を占めている。ACCは、現在と過去の地球の気候システムの重要な構成要素であるが、その特徴的な性質(例えば、水塊トレーサー場における小さな帯状勾配)の出現時期はよく分かっておらず、地球史を理解する上で重要な空白となっている。本論文では、地球物理学的に決定された大陸–海洋境界の位置を用いて、深いタスマニア海路が3350 ± 150万年前(誤差は境界位置の不確かさを示している)に開いたことを示す。インド洋と太平洋のコアから得られた堆積物は、この海路が開いた時期の後で太平洋型のネオジム同位体比を記録しており、現在の南極傾斜流に匹敵する西向きの深層流の存在が明らかになった。我々は、南大洋のネオジム同位体が現在のインド洋–大西洋比への永続的な変化を記録している約3000万年前に、ACCが始まったと考える。今回の海洋循環の再構築結果は、南大洋の水塊の大規模な再構成と均一化が、タスマニア海路の北限の中緯度偏西風帯(北限に近い南緯64度に再構築した)への移動と同時に起こったことを示している。約3000万年前のACCの始まりは、海洋大循環の主要な変化と時期が一致しており、おそらくその後に生じた大気中二酸化炭素濃度の低下に寄与したと思われる。

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