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神経科学:目印の方位と角経路統合の神経動態

Nature 521, 7551 doi: 10.1038/nature14446

多くの動物は、視覚的な目印と経路の統合を使ってナビゲーションを行う。哺乳類の脳では、頭部方向細胞(head-direction cell)が、目印に対する自身の頭方向を表現しつつ、暗黒中でも自身の動きの手掛かりに基づく方向同調性を維持することにより、この2つの情報流を統合している。今回、頭を固定したままバーチャルリアリティ空間内で球面上を歩くキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)に、二光子カルシウム画像化法を適用し、目印に基づく方位と角経路統合とが合わさって、ニューロンの集団反応として表現されていることを明らかにした。それらのニューロンの樹状突起は、楕円体(ハエ脳の中央にある環状体形の構造)を隙間なく埋めるように張られている。そうしたニューロン群は、目印があればそれを追うことで、暗時には自身の動きの手掛かりによって、環境に対するハエの方位角を符号化している。視覚手掛かりも自身の動きの手掛かりもない場合でも、このネットワークには動物の方位の表現が持続的活動を介して保持されており、短期記憶の1つの基盤である可能性がある。このニューロン群の集団活動のいくつかの特性と、これらの円形の解剖学的配置は、ナビゲーションのための脳回路機能を支えるネットワーク構造として提唱されている環状アトラクターを示唆する。

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