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材料:単層二硫化タングステンにおける励起子暗状態の精査

Nature 513, 7517 doi: 10.1038/nature13734

遷移金属二カルコゲン化物(TMDC)単層は最近、電子デバイスや光電子デバイスに利用できる可能性がある重要な二次元半導体材料として登場してきた。半金属性グラフェンとは異なり、層状TMDCはかなり大きいバンドギャップを持つ。さらに興味深いことに、単層まで薄くすると、TMDCは間接バンドギャップ半導体から直接バンドギャップ半導体へ変わり、バレー選択的な円偏光二色性、ドーピングに依存した荷電励起子、強い光電流応答など多くの興味深い光学現象を示す。しかし、そのような強い光–物質相互作用の基礎となる基本的な機構は、まだ集中的に研究が行われているところである。第一原理計算によって、測定された光学ギャップよりはるかに大きい準粒子バンドギャップと、励起子効果が支配的な光応答が予測されている。特に、多体グリーン関数の方法論を使って電子–電子相互作用と電子–正孔相互作用を調べるGW + Bethe–Salpeter方程式(GW-BSE)を用いた方法に基づく最近の研究では、多様な強束縛励起子が理論的に予測されている。本論文では、二光子励起分光法を使って、単層WS2における一連の励起子暗状態を示す実験証拠を得たことを報告する。GW-BSE理論と組み合わせて、これら励起子はワニエ型であることが立証された。このことは、各励起子の波動関数が複数の単位胞にわたって広がっているが、結合エネルギーが約0.7 eVと極めて大きいため、2.7 eVの準粒子バンドギャップが生じることを意味する。このような強く束縛された励起子状態は、室温でも安定であることが観測された。励起子系列は、水素モデルからかなりずれており、軌道角運動量に対するこれまでにないエネルギー依存性を持つことが明らかになった。実験結果から、この励起子エネルギー準位は、環境の摂動に対抗してロバストであることが分った。励起子の暗状態と極めて大きな結合エネルギーの発見によって、この二次元のギャップ系における多電子効果の重要性が明らかになるばかりでなく、TMDC単層とそのヘテロ構造を、計算、通信、バイオセンシングのデバイスに応用できる可能性がある。

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