Letter

環境:道路建設の世界的戦略

Nature 513, 7517 doi: 10.1038/nature13717

今世紀、道路の数と範囲は劇的に拡大するだろう。世界的には、2050年までに少なくとも2,500万kmの新たな道路の建設が予想されており、これは2010年時点の道路全長の60%増加に相当する。全道路建設の9割は途上国で行われることが予想され、そうした中には極めて高い生物多様性と重要な生態系サービスを支えている多くの地域が含まれる。原生地域あるいは辺境地域に侵入する道路は、生息地の消失や分断、そして野火や乱獲などといった環境劣化の主要な直接的駆動因子であり、しばしば生態系に不可逆的な影響を与える。残念ながら、多くの道路建設は無秩序で十分な計画がなされておらず、その拡張速度は非常に速いために、環境計画者や環境管理者の対応が追い付かないことが多い。今回我々は、道路建設の優先順位を付けるための世界的計画を提示する。この大規模な地域区分計画は、道路拡張の環境コストを制限する一方、農業生産の増加助成により人類発展に向けた恩恵を最大限にすることを目指す。農業生産の増加は、今世紀半ばまでには世界の食糧需要が2倍になる可能性を考えると切迫した優先課題と考えられる。我々の解析から、可能ならば将来の道路建設は避けるべきである環境的価値の高い地域、戦略的な道路改善が比較的軽度の環境コストで農業発展を促進し得る地域、そして道路建設が農業にとって相当大きな利益をもたらすものの深刻な環境破壊を引き起こす可能性がある「利害衝突地域」が明らかになった。我々の計画は、人類史上で道路拡張が最も爆発的に起こっている時代に事前対策となる道路建設の地域区分と優先順位付けの枠組みを与える。

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