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分子生物学:エンハンサーループは発生の間安定しており、停止状態のポリメラーゼに結合している

Nature 512, 7512 doi: 10.1038/nature13417

発生エンハンサーは転写を開始させる働きをし、発生ネットワーク、進化、疾患を理解する上での基礎となる。その重要性にもかかわらず、胚発生中のエンハンサーとプロモーターの相互作用およびその動態を支配する特性については、ほとんど解明されていない。β-グロビン遺伝子座では、エンハンサー–プロモーター相互作用は動的で細胞型特異的のように見えるが、HoxD遺伝子座では相互作用は安定的で特異性はなく、標的遺伝子が発現されていない組織にも見られる。他のもっと典型的な遺伝子座で、エンハンサー–プロモーター・コンホメーションがあらかじめどの程度形成されているのか、また最終的にどのようにして転写が誘発されるのかは、まだ明らかになっていない。今回我々は、ショウジョウバエの胚発生の際のエンハンサーの三次元的相互作用について、2つの発生段階と組織の状況に着目して調べ、これまでにない高分解能の高精度マップを作製した。局所的な調節性相互作用が一般的に見られるが、コンパクトなショウジョウバエゲノム中では長い距離を介した相互作用が非常に数多く見られる。各エンハンサーは複数のエンハンサーおよび、同様の発現をする複数のプロモーターと接触しており、それらの共調節に関与していることが示唆される。特に、相互作用の大半が遺伝子の活性化前に生じ、組織によっても発生の段階によっても変化しないようで、また停止状態のRNAポリメラーゼと頻繁に結合していることは興味深い。これらの結果は、エンハンサーの接触を支配する一般的なトポロジーがハエからヒトに至るまで保存されていることを示しており、転写はあらかじめ形成されていたエンハンサー–プロモーターループからの停止状態のポリメラーゼの遊離によって開始すると考えられる。

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